2020年度より、小学校でプログラミング教育が必修化されることが決定しましたね。
あなたは、『こどもがプログラミング学習を体験して育成される3つの能力』って何だと思いますか??
平成30年3月30日に文部科学省のホームページにも、小学校の先生向けに「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」という資料が公表されています(リンク先は文末に掲載)。
『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』には、小学校の先生向けに作成されていますが、小学生の子どもたちに対してプログラミング教育を実施する基本的な考え方や学ぶ意義が示されています。
今回は、『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』の中でも重要なポイントに絞ってわかりやすくまとめてみました。
幼稚園、小学生の子どもをお持ちの親御さんにとって、知っていて損はない…というか知らない方がこどもにとってリスクだともいえる内容です。
プログラミング教育がこどもの将来にどんな影響を及ぼすのか?
2020年、小学校でプログラミング教育が始まる前の予備知識としてぜひお読みください。
目次
プログラミング教育が導入される理由
文部科学省が発表した、『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』には、プログラミング教育の導入理由として、以下のように書かれています。
今日、コンピュータは人々の生活の様々な場面で活用されています。家電や自動車をはじめ身近なものの多くにもコンピュータが内蔵され、人々の生活を便利で豊かなものにしています。
誰にとっても、職業生活をはじめ、学校での学習や生涯学習、家庭生活や余暇生活など、あらゆる活動において、コンピュータなどの情報機器やサービスとそれによってもたらされる情報とを適切に選択・活用して問題を解決していくことが不可欠な社会が到来しつつあります。コンピュータをより適切、効果的に活用していくためには、その仕組みを知ることが重要です。
コンピュータは人が命令を与えることによって動作します。
端的に言えば、この命令が「プログラム」であり、命令を与えることが「プログラミング」です。プログラミングによって、コンピュータに自分が求める動作をさせることができるとともに、コンピュータの仕組みの一端をうかがい知ることができるので、コンピュータが「魔法の箱」ではなくなり、より主体的に活用することにつながります。
(引用:文部科学省、『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』より)
3歳のこどもや幼稚園児がiPadでYouTubeを見るなど、コンピュータがすごいスピードで身近になり、様々な場所で活用され始めています。
もうすでに、日常生活を行ううえで、コンピュータと無関係ではいられない状況ですよね。
文部科学省によると、子どもたちがプログラミングを学習することでコンピュータの仕組みを理解し、より豊かな情報活用へ結び付けていく狙いがあるようです。
また、プログラミングとは、コンピュータに対する命令を与え、自分の意図した処理を行う様に指示することです。
コンピュータへの命令を与える過程をプログラミング学習で体験することにより、以下の3つの能力が育成されると考えられています。
重要なポイントは、プログラミングを書けるようになること事が目的ではありません。
プログラミングを学習する過程で身につく能力を育成することが目的なのです。
プログラミング学習を体験して育成される能力3つ
プログラミング学習を通じて、主に以下の3つの能力が育成されます。
1.プログラミング的思考が養われる
2.情報の活用能力が高まる
3.学ぶ姿勢が育まれる
それでは、ひとつづつ解説していきますね。
プログラミング的思考が養われる
当該資料を読み進めていくと、「プログラミング的思考」という、聞きなれない単語が出てきます。
プログラミング的思考とは、小学校でのプログラミング教育の柱となる考え方で、当該資料には以下の様に記載されています。
情報技術を効果的に活用しながら、論理的・創造的に思考し課題を発見・解決していくために、「プログラミング的思考」が必要であり、そうした「プログラミング的思考」は、将来どのような進路を選択しどのような職業に就くとしても、普遍的に求められる力であるとしています。
(引用:文部科学省『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』より)
ここで出てくる、「プログラミング的思考」は重要なキーワードですので、詳しく説明していきます。
プログラミング的思考とは
『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』には、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが 必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたら いいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に 近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」と記載されています。
長くて難しいですよね。
簡単に言うと、『自分が意図する処理を実現するために、コンピュータにどんな命令を出せばよいか、試行錯誤しながら、論理的に考えていく力のこと』です。
『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』には、コンピュータに命令を出す順番として、以下の例が挙げられています。
プログラミング的思考の具体例
『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』に、プログラミング的思考の具体的な考え方として、「正三角形を書く」場合を以下のように挙げています。
※プログラミングの記述方法は、たくさんあるのですが、今回の例は、ブロックで記載されたプログラミングとなります。
難しい説明は長くなるので省略しますが、上記の図では、『プログラミングは、上のブロックから下のブロックに向かって命令が実行されていくので、スタートボタンがクリックされてから、ペンを下ろして、長さと曲がる角度が上から順番に実行されていく』というのをこどもに理解させていきます。
たとえばこうです。
左側のブロックは、長さと曲がる角度の命令が、3回同じように繰り返しています。
右側のブロックは、「3回繰り返す」という黄色のブロックが追加され、長さと曲がる角度が一つになっていることが分かりますでしょうか?
同じ動作でも、必要な動作を分解し、それらを組み合わせて、必要に応じて改善をする。
この一連の思考過程が、プログラミング的思考と呼ばれるものです。
プログラミングに触れたことがなければ、パッと見ただけでは理解できないと思いますが、命令のブロックを積み木のように組み合わせてコンピューターが実行するための処理を作っていくイメージです。
情報の活用能力が高まる
『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』には、情報活用能力を以下の様に定義しています。
情報活用能力は、「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ、「教科等横断的な視点から教育課程の編成を図」り育成することとしています。
そして、学習指導要領解説総則編においては、「情報活用能力」は、学習活動において必要に応じてコンピュータ等の情報手段を適切に用いて、情報を得たり、整理・比較したり、発信・伝達したり、保存・共有したりといったことができる力であり、さらに、このような学習活動に必要な情報手段の基本的な操作技能や、プログラミング的思考、情報モラル、情報セキュリティ等に関する資質・能力も含むものとしています。
こうした情報活用能力を育むためには、単にプログラミング教育を充実し「プログラミング的思考」を育めばよいということではなく、情報を収集・整理・比較・発信・伝達する等の力をはじめ、情報モラルや情報手段の基本的な操作技能なども含めたトータルな情報活用能力を育成する中に、「プログラミング的思考」の育成を適切に組み入れていく必要があります。
(引用:文部科学省、『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』より)
つまり、単に「プログラミング的思考」を身につけるだけでなく、教科書横断的な視点と、情報の利活用を育成していくとのことです。
こどもITプログラミング教室サンステップの授業、テキストでは、『算数、国語、英語といった他教科と連動した教科書横断的な視点と、情報の利活用を育成』に加え、想像力アップ、問題発見力、問題解決力、応用力といった、文部科学省が定義する教科横断的な視点、情報の利活用よりさらに幅広い学びが得られるようなカリキュラムになっています。
私たち大人でも、わからないことがあればスマホやタブレット、パソコンなどを使ってインターネットで情報検索しますよね。
検索がうまくできるか否かで、明らかに仕事の生産性や効率が変わり時間短縮にもつながります。
必ずしも、生産性や効率を求めるのが良いかというとそうではなく、新聞や書籍を読んで周辺情報を目にすることや寄り道することも重要です。
しかし、ITをうまく活用することでできることや他のことに費やす時間が増えたり、人生を豊かにする一助になることは間違いありません。
サンステップでは、小学生や中学生の子どもの時から、ITリテラシーの向上を前提に、情報の利活用能力を学ばせたいと考えています。
学ぶ姿勢が育まれる
『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』では、プログラミング教育を通じて学ぶ姿勢についても言及しています。
児童にとって身近な問題の発見・解決に、コンピュータの働きを生かそうとしたり、コンピュータ等を上手に活用してよりよい社会を築いていこうとしたりする、主体的に取り組む態度を涵養することを示しています。
また、他者と協働しながらねばり強くやり抜く態度の育成、著作権等の自他の権利を尊重したり、情報セキュリティの確保に留意したりするといった、情報モラルの育成なども重要です。
(引用:文部科学省、『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』より)
※涵養(かんよう):無理をしないでゆっくり養い育てること。
実際に大人でも、仕事でプログラミングを行っていると、想像以上に分からないことに遭遇します。
問題や疑問に遭遇した時に、自ら問題解決にあたり、どうしても理解できない場合は、周りの人に協力をお願いしながら解決にあたります。
家庭をはじめ、会社組織、仕事も同じですよね。
子どもも同じで、周囲と協力しながらひとつの問題を解決し、喜びを分かち合う過程で、学ぶ姿勢が育まれていきます。
とくに、子どもにとってプログラミングは興味津々な学習分野で、ゲーム作りやアニメーション作りになると、『分からない=先に進めない=ゲームができない』と感じているように思います。
『遊びのルールを知らないと遊べない、遊びにならない』のと同じような感覚です。
なので、分からないこと、できないこと、は積極的に聞いたり、調べたりするという自主性も養われていると実感しています。
『分からない』とか、『できない』と感じるということは、『辿り着くゴールがきちんと見えている証拠』でもあります。
まとめ
『小学校プログラミング教育の手引(第一版)』では、40ページにわたって『小学生の子どもたちに対してプログラミング教育を実施する基本的な考え方や学ぶ意義』が示されています。
もっと詳しく知りたい!!という方は、文末の文部科学省のサイトから当該資料をご確認ください。
実際、幼稚園のこどもをはじめ、小学生や中学生の子どもたちにプログラミングを教えているサンステップのスタッフは、文部科学省が言わんとする
・プログラミング的思考が養われる
・情報の活用能力が高まる
・学ぶ姿勢が育まれる
について、とても共感し、プログラミング指導にあたっています。
また、子どもたちが楽しくプログラミングが学べるような環境を大切にしています。
サンステップに通学する生徒は、男の子や女の子関係なく、自主的に楽しみながらプログラミングを学んでいます。
分からないことを理解した時の『わかった!そういうことか!』や『いいこと考えた!』と喜びながら口にして、問題解決できた姿を何度も見ながら、子どもたちの想像力やアイデアにいつも驚かされています。
プログラミングを楽しく学ぶことで、こどもたちは大人が想像している以上に早いスピードで理解し、自主的に応用し、大きく成長しています。
2020年度から、小学校でプログラミング教育が必修化となりますが、プログラミングを学ぶのに早い遅いはありません。
生まれてたった3年。
3歳のこどもですらiPadやスマホで自分の見たいYouTubeを見る時代です。
一昔前までは幼児や園児、小学生がパソコンやIT機器を使うなんてなかったですよね。
サンステップに通う子どもたちを見ながら、近い将来、子どもたちがITテクノロジーを劇的に進化させ、私たち大人が想像もしてなかった世界に変える日もそう遠くないと感じています。
こどもITプログラミング教室サンステップの授業、テキストでは、『算数、国語、英語といった他教科と連動した教科書横断的な視点と、情報の利活用を育成』に加え、想像力アップ、問題発見力、問題解決力、応用力といった、文部科学省が定義する教科横断的な視点、情報の利活用よりさらに幅広い学びが得られるようなカリキュラムになっています。
プログラミング教室は今までになかった学習塾、習いごと教室の分野です。
他の学習塾や習いごと教室と同じでプログラミング教室選びも大切です。
親にとってはもちろん、子どもにとっても初めてのことなので、『どの教室や学習塾を選べばいいかわからない』のではないかと思います。
まずは、『体験教室を受けてみる』のがおすすめです。
ほかにも教室選びのポイントはいくつかありますので、次の機会にお話ししますね。
【以下、参考サイト/引用元、出典元:文部科学省ホームページ】
「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」の公表について
教育の情報化の推進《小学校プログラミング教育の手引(第一版)について》
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